第5章 NY
『……な……何?……もー……さっきから私の事ばっかり…』
「だって気になんじゃん」
「……確かに…私生活が見えないもんな……ミステリアスというか…」
「……どーなんだよー……誤魔化さないで言ってみ…」
夏生の追求に健人も加わると
アンナは逃げられないと観念した
『…出来るわよ!………料理くらい…何よ…』
逆ギレ気味に答えた彼女に
僕は吹き出してしまった
「……フッ……クスクス……」
「……アレ………何か……礼音…笑ってるけど…?」
『礼音⁉︎』
「………ゴメン……ックク………アンナが…サラダ油とライターオイル間違えて……ハムエッグ燃やしたコト思い出して…」
「ハムエッグ…燃やした…⁇」
「……スプリンクラーが作動して…家中水浸し………あの時…消防車7台来たっけ…」
『…もぉ…シーッ!』
「アハハ!何だそれ‼︎オイアンナ!ヤベーよそれは!」
「…クスクス…」
『……あれ以来…料理はしないようにって周りから言われてるの!………上達しないのはそのせいなんだから…』
「…アハハハハ!認めたな!……そっかー…アンナの弱点は料理かぁ…」
『…もー!夏生うるさい!』
アンナはそう言うと席を立った
『…チョット失礼するわね!』
「…ハハ……なんだよー…逃げんなよアンナ…」
『別に逃げてる訳じゃない!』