第5章 NY
その夜は健人が企画し
4人で食事に行った
収録の興奮が醒めない夏生と健人は
いつも以上に饒舌だった
話題は
アンナのアメリカでの生活に集中した
「…ね……アンナの住んでる家って…どんな感じなの?」
『…ぇ……どんなって…』
「…アメリカの家って…なんか色々デカイじゃん?」
『…うーん……でも…普通だよ…』
夏生とアンナのやり取りを聞いていた健人が
僕の方へ顔を向ける
「礼音は…何度も行った事あるよね?」
「……あぁ……ウン…」
「おー!どんな感じ?」
「…んー……門を入るとサッカー場くらいの庭園があって……裏庭には25mプールがあって…」
僕の説明に
夏生が顔を輝かせる
「えー!全然普通じゃねーじゃん!」
『……実家だからね………私の趣味じゃないんだ…』
「でもすっげーよなぁ♪………ぁ……ねぇねぇ…アンナってさ……料理とか出来んの?」
" 料理 "という単語に反応したアンナは
少しだけ不機嫌そうに言い返した