第10章 満月の夜
「あの日からお前の事1度たりとも忘れたことはなかった
何であの時…
一瞬でも気を抜いていなかったら
俺はお前を傷つけなくてすんでいたかもしれないと…
ずっと後悔してた
すまなかった、守ってやれなくて」
あの日からずっと伝えようと
心に決めていたことがある
「これからは俺が守らせてくれ
弟分とかではない
俺の女として
天狐…お前はそばに居てくれるだけでいい
もう二度とあんな思いをしたくない」
「あてが宿儺に守られとるだけで
居られると思うてはる?」
天狐はこちらを向き俺を抱きしめた
「半分こや」
「半分…?」
「あては宿儺の背中を守る
やからあての背中は宿儺に任せる
半分こずつな」
にこっと天狐は笑う
天狐は頭を下げた
「不束者ですがよろしくお願いします」
「っ…当たり前だ」
俺は天狐のこういう所に惹かれたのだ
天狐を離さぬよう強く抱きしめた
夜も更けてきた今
もう体の持ち主を寝かせないとと言われ
天狐と別れた