第5章 いい所…?
五条さんに連れられ
いい所にやってきた
「なんで…目を隠すんですか?」
「それは着いてからのお楽しみだから」
さっきからずっと五条さんの両手に目を覆われ
どんな所に向かってるのか検討もつかない
あと、五条さんが近すぎていい匂いしかしない
少しドキドキしながら坂道を登ったかと思うと
心地よい風がすぅっと頬を撫でる
なんだか花の匂いがする
「はい、到着
手を離すからゆっくり目を開けてごらん」
暗かった視界に眩しい程の太陽光感じる
私はゆっくりと目を開けると
目の前の光景に思わず声が漏れた
「綺麗…」
目の前には手入れの行き届いた
満開の花畑
「ちょっと早いけど誕生日プレゼント?
物は困るだろうし
景色だったらいいかなーって」
五条さんは少し恥ずかしそうにはにかみながら言った
自分の為に何かをしてもらう
という五条さんの気持ちが嬉しくて
胸が熱くなる
「ひおりちゃん!?」