第3章 数日の青春
そこからはあっという間だった
五条さんに連れられ
東京巡り
父上に隠れて久我の部屋でテレビを
見せてもらった時行きたいとこは全て把握済
今まで伊達に勉強してきた訳でもない
これから使う時もないし
脳みそフル活用してやるわよ!
「五条さん
この赤い着物だったら帯何色がいいかな?」
今日も出かける前に五条さんに全身を見てもらう
唯一持ってきたものが着物とは
一体どんな小学生かと自分で思ってしまったが
気慣れた着物に袖を通すとやはり安心する
「緑とかどうかな?
今日のお目当てに合わせていちごカラーなんて」
「すっごくいい!」
そう今日のメインイベントは
渋谷にあるいちごフェス
昨日出かけた時にポスターを見かけて
五条さんにお願いしたところ
「僕も甘いもの好きだから一緒に言ってあげるー」
と言ってくれたのだ
今までフルーツも甘いものもほとんど許されなかった
天狐の器になれるおかげで
…っていうのもおかしいけど今は毎日が楽しい
たった3日という短い時間でも青春を謳歌できるのも
父上からのせめてもの情けだったのだろうか
これも明日で最後か…
いちごを目一杯口に含みながら
ふと現実に戻ってしまった