第1章 パラノイア。【黄瀬涼太】
Ryota,
ある日クラスメイトが話しかけてきた
「黄瀬聞いた?今日休んでるあの子、昨日の帰り道に襲われて髪切られたらしいよ!だから今日休みなんだって」
クラスではこの話で持ちきりだった
休んだあの子は、この間俺に「彼女と付き合ってるんでしょ?」と話しかけてきた子だった
長い髪をしていたから、思いっきり切られてたら可哀相だと思った
それと同時に、彼女じゃなくて良かったとも思った
彼女はサラサラの綺麗なロングヘアーで
俺は彼女のサラサラな長い髪が好きだった
そういえば前に部活帰り
女の子のタイプの話になって
黄瀬「髪長くて束縛しない娘が好きっス」
なんて恥じらいもなく答えてたな
あの頃にはもう彼女の事が大好きだった