第1章 unlucky men
俺は、一体何がしたいのだろう。
相葉君ならきっと、お節介な彼のことだ、ニノの為になりふり構わず尽力してくれることだろう。
松潤だって、持ち前の観察眼で最善策を探り、支援に徹してくれるはずだ。
大野さんも、きっと、あんなに優しいのだから、状況を見抜いて適切にアドバイスして、寄り添ってくれる。
——俺は?
嵐のメンバー。櫻井翔。
俺以外の嵐のメンバーが、ニノに心底世話を焼いて、彼の回復に努めてくれるところが、まるで目に浮かぶ。
彼らがニノのことに気付くのは、あと少しだろう。
というか、大野さんはもう知っているのだし。
俺が先に気付いたのだって、ただの偶然なのだから。
それなのに、俺は、勝手に一人で傷つくばかりで、何も出来なくて。
一月二十五日が、暗澹と過ぎていく。