第7章 chapter7
「はぁ」
どうしてこうなっちゃったんだろう
一目惚れして合宿まで押しかけて
やっと月島くんと付き合ったのに
月島くんは私の気持ちが分からないという
でも本当のことは言い出せなくて
一目惚れしたあげく会いたくて合宿まで乗り込むなんて
及川先輩の言う通り変態ストーカーだし
ドン引きされると思うから…
でもこのままじゃだめだよね
連絡もずっと無視されてるしと深いため息をつく
放課後部活が終わりメッセージを確認 :月島くん
!!!!
いいことか悪いことか…ドキドキしながら読む
『話があるから終わったら連絡して』
怖すぎる
話って何?別れ話?
別れるぐらいなら変態ストーカーでもいい
全部正直に話そう
家につくとお兄さんが出た
「え?!え?!蛍の彼女?!うわー はじめまして!僕は兄の…
「いいから、僕の部屋上がって」
話を遮り私の腕を掴んで階段を上がる
私はお兄さんにお辞儀をし、月島くんの背中に目をやる
腕、掴まれてる…力強い 背中大きい カッコいい…
部屋に入ると彼は私の手を離した
「ごめん、座って」
「あ、うん」
しばらく沈黙が続く
つらい…
「ねぇ、歩はいつから僕のこと好きだったの?」
きた…変態のカミングアウトの時が…私は大きく深呼吸をした
「春高の予選 うちとの試合の時、一目惚れしました」
「何それ初耳」
「私、あの試合応援に行ってて、気づいたら月島くんのことばっかり見てた。周りの音が全て消えて、月島くんの声だけが耳に響いて…子宮が締め付けられるような気がした。ああこの人がほしいって」
「凄いこと言ってる」
「だよね…で、次の日白鳥沢戦も1人で見に行った。やばいよね、名前も学年も知らない人のこと見るために1人で行ったの。そしたら前の日よりもゾクゾクして、完全にハマっちゃって…」
「合宿にきたの?」
「そう、これしかないって思って鷲匠先生に頼み込んで置いてもらった」
「そんな熱いタイプだったの、なんか意外」
「引いた?」