第6章 chapter6
もうすぐ全国大会だっていうのにイライラする
プレーにも苛立ちが出る
こんなんじゃダメでしょ
足を引っ張ることになる
冷静に 冷静に
心が乱されるから歩からの連絡は無視してる
マネージャー辞めるっていうまで返事してやらない
「おい 月島」
練習が終わり帰る準備をしていたら、珍しく日向に呼び止められた
「なに?」
不機嫌100パーで返事
「お前橘となんかあった?」
「は?別に」
イラつく。
なんでこいつにこんなこと。
「何イラついてんのか知らねーけど、多分お前が思ってるより何百倍も橘はお前のこと好きだぞ」
「何でキミにそんなこと
「だって橘は…お前に会うために選抜に乗り込んでいったぐらいだから。俺の頭にバレーしかないように、アイツの頭には月島しかないんだよ」
知らない
そんなこと聞かされてない
僕に会うために?何で?
君は一体僕をどこで知ったっていうの?
合宿で、初めて歩と会って
僕はそれから気になったけど
歩はそれよりもっと前から僕のことを
僕に会うために合宿に乗り込むほど好きだった?
だとしたら
君の気持ちは正直よくわからないなんて
なんてひどいこと言ったんだろう