第2章 例のあの部屋シリーズ② 冨岡義勇の場合
ふたりの唾液が絡みあい、ぴちゃぴちゃと卑猥な音が響き出した。義勇の舌は動く気配もなく、されるがままだった。上あごの歯列をなぞると、再びぴくんと彼の体が動き、突然突き放される。
唇の端から透明な糸がつつっと垂れた。それを手で拭い、警戒心に満ちた目でを睨み付ける。だが、義勇の白い肌は紅潮し、珍しく息が上がっているようにも見えた。
「んんっ…お気に召さなかったかしら…?」
ぺろりと舌を出し、唾液にまみれた自分の唇を舐めあげる。
「もういい、やめろ」
「嫌よ、やめない」
再び義勇を押し倒し、仰向けに寝かせると、今度は彼の浴衣をはぎ取った。
「あなた、着やせするタイプね?」
鍛えられた筋肉の隆起がくっきりと浮かぶほど、端正な肉体が姿を現す。
「やめ、や…」
「地味な声、あげないでね」
耳元で囁くと、そのまま首筋から下へと唇を這わせる。時折肌に吸い付き、舐めるとそれだけで義勇のからだがぴくんぴくんと可愛い反応を示した。
つつっと指先を胸元から腹へと這わせる。整った顔を歪め、上気した顔でこちらを見つめる義勇は、とても色艶やかにに見えた。
「宇髄さまに弟子入りしてからも、貴方のことを思い出さない日ははなかったわ。どれだけ辛い修行も、耐えられた」
義勇の下着をするすると器用に脱がせる。とうとう彼を一糸まとわぬ姿にすると満足そうに微笑んだ。
「同期も仲間もいっぱいいなくなっちゃった。私も柱になりたかったけど、それも叶わなかった。圧倒的な力の差ってやつね。わかっちゃったのよ」
「何を言っている……」
はっとして、は無邪気な笑みを浮かべた。
「やだ、私とした事が地味に遠回しな事言っちゃった。つまりね」
むき出しになった、義勇の魔羅を片手でそっと握る。
「私は初めてひと目見た時から、貴方の事がずっと好きだったのよ」
舌先で先端をぺろりと軽く舐める。
「何をしている、そんなところを……あぅっ…!」
付け根からゆっくりと舌先を這わせる。下から上へ、そしてまた下へ。何回か繰り返すだけで、わかりやすいぐらいと、膨張していくのが見て取れた。
「…嫌じゃないでしょう?少なくともココは嫌がってないみたい」
ある程度大きくなったところで、はそれを口に咥えて見せた。