• テキストサイズ

aslan

第5章 party



会場を出たリンは
エレベーターの脇で亮二と話しているセツナの姿を見つけ
そちらへ歩いて行った


「……どうした…リン…」

『…アノ人達も来たことだし…もう帰る……門倉のおじ様には挨拶してきた…』


ピリピリした雰囲気を察したセツナは
それ以上何も聞かずにエレベーターの↓ボタンを押した


「リンさん!待ってください!」


呼び止める声がして
仕立ての良いスーツを着た若い男が廊下を走ってきた


「…もう……帰ってしまうのですか…?」

『……ぁ……はい…』

「……残念だな……アナタと…もっとお話がしたかったんですが…」

『…すみません…』

「……あの……もし良かったら…この後2人でお食事でもしませんか?……帰りは僕の車で送りますので…そちらの運転手の方には先に帰って頂いて…」


その言葉を聞いたリンは
男を睨みつけた


『セツナは運転手なんかじゃありません!…では…急いでますので失礼します』


引きつった顔の男からプイと視線を逸らし
リンはちょうど到着したエレベーターに乗り込んだ


ドアが閉まる寸前
呆気に取られていたセツナも我に返って飛び乗る



2人を乗せたエレベーターが行ってしまうと
後に残された亮二は
立ちすんでいる男に肩をすくめてみせた





/ 48ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp