第1章 クリスマスの夜
響也はナナの隣に座ると
コンビニの袋からミネラルウォーターを取り出してひと口飲んだ
「……少しは…眠れた?」
『……ウン…』
「……そっか……」
『……』
「………あー……頭イテ…」
『……薬……無いの…?』
「………ぁ……バスルームの棚にあったかな…」
ナナは立ち上がりバスルームへ行くと
薬を手に戻ってきた
「…ありがとう…」
響也は薬を飲むと
ソファに横になった
「……あー…飲み過ぎた…」
『……』
「……?……どした?」
『……何も…………聞かないの…?』
「…………あぁ………オマエが話したいなら…聞くけど………何も言いたくないなら……別に…言わなくていーよ…」
『………私………ココに…居てもいいの?』
「………ココは俺ん家だし……俺がいいって言ってるんだから…いいんじゃね?」
響也の言葉にナナは俯いた
そして彼女は小さな声で言った
『……ありがとう……響也…』
涙を堪えているようなナナの横顔に
響也は明るく声を掛けた
「……後で……色々買い物行こうな………でも…その前にもうチョットだけ寝かせてくれ…」
ナナは響也の方に顔を向けると
微笑んで頷いた