第1章 クリスマスの夜
昼過ぎに響也が目を覚ますと
隣にナナは居なかった
(……帰った……のか……?)
二日酔いによる頭痛を感じながらキッチンへ向かうと
朝日に照らされたリビングのソファの片隅でナナが膝を抱えていた
「……っ!…………あぁ……おはよ…」
『……おはよ…』
響也は冷蔵庫を開けて舌打ちをした
「…チョット待ってて」
響也はそう言って
ソファの背に掛けてあった上着を掴むと
部屋を出て行った
数分後
戻ってきた響也は
コンビニの袋を下げていた
サンドイッチと温かいミルクティーを取り出し
ナナの目の前に置く
「……コレでいい?」
『…ぁ……ありがとう…』