第5章 笑顔の裏側
翌日
いつもの時間に出勤し
開店準備を済ませたナナは
朝イチで入荷してきた春物の品出しをしていた
開封した商品を
次々とラックに並べていく
メンズを全て出し終えると
今度は
レディースの方に取り掛かった
胸元の開いたカットソーに
ミニスカート
ビスチェやキャミソール
ナナは
今まであまり感心がなかったレディースの商品を
まじまじと見た
『……』
チェック柄のミニワンピースを手に取り
鏡の前で身体に合わせてみる
鏡を見つめ
首を傾げる
そこへ
隆司が出勤してきた
「おはよー」
『…わぁっ!………ぁ……ぉ………おはよ…店長…』
慌てたナナはひきつった顔で
ワンピースをラックに戻した
「……?」