第4章 朝日
雅は
質問の意味が分からないというような表情をした
「……ぇ…?」
『………ぁ……まだ…若いのに…こんな広いマンションに住んでて……乗ってる車も…すごく高級そうだし……さっきも…"ボスから呼び出し"…とか…話してたのが聞こえたので………何の仕事…してるのかな……って。………ぁ………でも……もし…言っちゃいけない仕事とかだったら……教えてくれなくて……全然…大丈夫です…』
雅は
呆気に取られたような顔でナナを見た
『…ゴメンなさい!やっぱりいいです!』
「……フッ…フフ……アハハ……アッハハハ……ヒー…腹イテェ…」
雅はお腹を抱えて笑った
「…あー……アンタ面白いね……もーお互いタメ口でいーよな…」
『…ぁ…ウン…』
「…ケイさんはホストだよ……一体何だと思ってたの…アハハ」
『…ホスト…』
「…全然知らないんだ?……ケイさん…業界では結構有名人なんだけどな…」
『……そう…なんだ…』
心から驚いているナナを見て
雅は微笑んだ
「……今日さ……ココに来た時…アンタが部屋にいて…………俺……ホントはスゲー驚いたんだ……………ケイさんが…自宅に女の人入れてんの初めて見たからさ…………しかも……一緒に住むとか言って………マジでビビった…」
『……』
「……でも…相手がアンタだったら…………何か……分かるよーな気がするワ…」
雅は
ナナの正面に立つと姿勢を正した
「…改めて……俺…ケイさんと同じ店でホストやってる後輩の雅。……ケイさんには…スゲー色々と面倒見てもらってて……そのお礼もあって…週に2回くらい…今日みたいに飯作ったり…掃除とかしに来てるんだ………アンタがココに住むなら…また会うだろうから……これからよろしくな…」
『……ぁ……私はナナ………こちらこそ…これからよろしくね』
2人は微笑み合うと
握手を交わした