第24章 暴走
聞こえた音に、息を呑む。
意味を持つ言葉として理解するのに時間がかかる。
──コイツは。
コイツは、あたしの大切な人を殺そうとした。
それだけでも許せないのに、今なんて言った??
胸の内で熱く、じわじわと燃え滾ってくるものがある。
───あたしに、ローを殺せって?
どす黒い感情が頭の中を侵食する。
それは、怒りなんてものじゃなくて。
もっと強烈な、醜くて、汚い感情が溢れて止まらない。
…だめだ。
この人を傷つけちゃいけない。
どこかで声がする。
──本当に?
この人はローを殺そうとしているのに?
他でもない、ローを。
あたしの一番大切な人を。
そんなの。
何かが壊れる音がした。
それはきっと、体の内側から。
──そんなやつ、あたしが殺してやる。