第12章 アウトサイダー
…あたしは。
なんてところに来てしまったんだろう。
ここは、次の時代を切り開く者達が集う海──"新世界"。
あたしだけ部外者で。
いっそ清々しいくらいに蚊帳の外。
分かってたはずだった。
だけど本当は、ちっとも分かってなかったんだ。
あたしは、"彼ら"と同じにはなれない。
そりゃそうよ。
今更何を言ってるのよあたしは。
なれないに、決まってるじゃないの。
だってあたしには、何一つ、足りていなかったんだから。
ここで生き残るだけの、
覚悟も、度胸も、実力も──何一つ。
だから。
あたしには、どうすることもできなかったの。
──ソイツが、ルフィたちを連れ去るのを、ただ、見ているしかできなかったのよ。
第12章 『アウトサイダー』 <END>