第12章 アウトサイダー
ローはルフィに向かって淡々と話を続ける。
同盟後の、今後の行動について、だ。
何故だか知らないけど、ローはシーザーを生捕りにしたいらしい。
彼が言うには、シーザーにはそれなりの利用価値があり、それがひいては四皇を引き摺り下ろす策に繋がる、みたい。
作戦の全貌はまだ教えてくれなかったけど、彼には色々と考えがあるようだった。
あたしとしては、シーザーみたいな悪党を誘拐なんてしたくないってのが正直な気持ちだったけど、子供たちを助けてくれる気になったみたいだから、そこはローの言うことも聞かないとフェアじゃない。
ルフィも異論はないみたいだ。
「さっきの二人組の刺客で分かる通り、シーザー屋はお前らを全力で殺しにくる」
ローが"シーザー屋"と呼ぶ男──その名もシーザー・クラウン。
この島で"マスター"と呼ばれる男。
懸賞金3億ベリーの賞金首で、ガスガスの実の自然(ロギア)系能力者。
シーザーは立ち入り禁止のこの島にいることを外部に知られたくないらしい。
口封じのためにあたしたちとスモーカー中将たちG-5を消し去り、その上で子供たちを奪い返す気だ、とローは話す。
「"ハキ"を纏えない者は決して近づくな。ただの科学者じゃない」
そして、ローは当たり前のようにそう言い放つ。