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蝶【R18】

第8章 別れ




それから更に
数日が経ったある日

サトルはマネージャーのマキに
話があると言われた


「……サトル……この女の子…知ってる?」


見せられた写真には
制服姿で校門から出てくるリサが写っていた


リサがサトルのマンションから出て来る所や
" SAISON " の店内で隠し撮りされたものもあった


「……」

「…彼女…少し前までアナタのお友達が経営してる " SAISON " というカフェでアルバイトをしていたそうなんだけど……そこでは真山サトルの従姉妹という事になっていたらしいの。………アナタのマンションにも出入りしてたみたいだから……どういう関係なのかって…週刊誌の記者から問い合わせが来てね…」

「……」

「………私が把握している限りでは……アナタに高校生の従姉妹なんていなかったわよね…」

「……」

「……サトル………分かってると思うけど…この子は未成年よ。……アナタの返事次第ではとんでもない事になるわ…」


サトルはマキに全てを話した


彼女は従姉妹ではなく
少なくとも自分の認識の上では恋人関係だったという事


家出をした彼女と
数ヶ月間、自分のマンションで一緒に暮らしていた事


一緒に暮らすうちに
自分の中で彼女は妹のような存在に変わっていったという事


そして
10日程前に彼女がマンションを突然出て行った事


その後すぐに彼女はバイトを辞めてしまい
今は一切の連絡が取れなくなってしまっている事…






長い長い沈黙の後
マキは言った


「………それじゃ……今現在は…彼女とは一緒に住んでいないし……連絡も取っていないということね…」

「………まぁ……今は…ね…」

「……分かったわ………この件は社長と相談して対応する…」

「……」

「……もし………今後この子から連絡が来る事があったとしても……二度と会わないで頂戴…」

「…ぇ……それは…」


サトルが返事をする前に
マキは部屋を出て行ってしまった







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