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蝶【R18】

第7章 不安



リサ side 続き


サトルのマンションは
広い公園を通り抜けた所にあった

公園に足を踏み入れた時
それまでずっと黙ったままだったタクミが笑いながら言った


「…ハハ……何だよさっきの。…変な奴だったな…」

『…ウン…』

「サトルさんも大変だよなー…芸能人だからってあんなの相手にしなきゃいけないなんて…」

『……ウン…そうだね…』

「リサも気にすんなよ!…あんな奴の言う事なんて…どーせ誰も信じないからさ…」

『……ウン…』

「………マジで…馬っ鹿みてーだよな! ……サトルさんがオマエとなんて……そんなの…」


そこまで話した時
タクミが急に足を止めた

繋いだままだった手に
力が入るのを感じた


「………嘘………だよな……?」


細く
掠れたようなタクミの声に
私は何も答えられなかった


「……リサ………嘘だ…って……言ってくれよ……」

『……………タクミ……ゴメ……』

「……っ…」


震える声を遮るように
タクミは私の身体を抱き締めた






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