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蝶【R18】

第7章 不安




リサ side


何日か前から
見知らぬ男が自分をつけている事には気が付いていた

マンションの近くや
学校
" SAISON " の帰りなどに
何度となくその男を見掛けていた

そして今日
その男はとうとう
客として " SAISON " にやって来た

男が帰った後
私は店のスタッフに
さっき何を聞かれたのかを尋ね
自分とサトルとの関係が調べられている事を確信した

そして
それはかなり近い所まで来ていた



その夜 
pm8:00

いつものように
タクミから一緒に帰ろうと誘われた

" SAISON "を出て
並んで歩く私達の後ろから
聞き覚えのない声がした


「……スミマセン……杉本 リサさんですよね…」


振り返ると
あの男が立っていた

微かに息を呑んだ私を見て
タクミは警戒した声で男に聞いた


「…どちら様ですか?」

「…私……雑誌の記者をしている…黒川といいます」


男はニヤニヤと笑いながら
名刺を差し出した


「…俳優の真山さんの事で…少しだけお話聞かせてもらえませんか?……ご存知でしょう?……同じマンションに住んでいる…真山サトルさんです…」





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