第3章 1ヶ月後※
サトル side
リサの年齢を聞いて
僕は絶句した
予想していたよりも
彼女はずっと幼かった
軽い目眩を覚え
僕は頭を抱えた
『……………ガッカリ…したでしょ………子供で……』
拗ねたようにカクテルを飲むリサの横顔を
僕は見つめた
頭の中の警報音は
一際大きくなっていた
『……関わらなきゃ良かった…って……思ってる?』
何の言葉も出て来ない僕を
リサは潤んだ瞳で見つめた
唇が誘うように開かれ
蝋燭の焔が
金のピアスに揺れていた
この時の彼女は
ゾッとするほど美しかった
「………」
『…………ゴメンなさい…………帰るね…』
立ち上がりかけたリサの腕を
僕は無意識に引き寄せていた
「………行くな…」
『……』
理性では抗えない何かを感じて
リサの身体を強く抱き締めた
離れようとしても
本能的に惹かれてしまう
僕の心は
もしかしたら
もう初めから
彼女のあの潤んだ黒い瞳に囚われてしまっていたのかもしれない
そんな事を考えながら
リサの耳元にそっとキスして
僕は独り言のように呟いた
「……君に……夢中になりそう…」
何杯か飲んだ後
軽く食事でも行こうかと誘うと
リサは首を横に振った
『……早く……2人きりになりたい…』
リサはそう言って
僕の目を見つめた
「………ぁ………リサ……それは…」
『…サトル…』
「……」
『…………お願い…』
潤んだ瞳に見つめられた僕は
小さくため息をついた
「…………分かった…」
僕はそう言うと
タクシーを呼ぶようにボーイに頼んだ