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蝶【R18】

第2章 Hotel※



サトル side




" 深入りしない方がいい "



ライブハウスで最初に彼女を見掛けた時から
僕の頭の中にはずっと
警報が鳴り響いていた

なのに
気が付くと
彼女の後を追っている自分がいた


リサが抱えている傷
シャワーで隠した涙の理由も
僕には分かるはずなどなかった

けれど
勝気な表情の下に見える影の正体が何なのかを
考えずにはいられなかった


腕の中で小さな寝息を立てているリサは
さっきまでと違い
なんだかとてもあどけなく見えた

今はまだ
難しいことは何も考えずに
この寝顔を見つめていたくて

僕は
柔らかな彼女の頬に
そっとキスした




    ・
    ・
    ・



浅い眠りの中で

僕は懐かしい夢を見た



美しい蝶を追いかけて

暗い森の奥へと迷い込んでしまった


あの 

少年時代の夢だった…







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