第21章 不確かな繋がり

「んっ……」



「っ…アイツの血が混じって変な味…ちゅっ…でもま、それも…勝利の美酒だと思えばいいかな」



「んっ……ん……」



「んっ……ちゅっ……ねぇ、人間は、結婚するときに神様の前で永遠の愛を誓うらしいけど…天使もそうなの？」



「……っん、そう……だよ……」



「じゃ、ボクらも誓おうか…」



「こんな血まみれの…状態で？しかも、神様に？」



「そうだよ。最高じゃない？──ほら、手をかして。」



「手？」



「そう、握って…うん…」



私はライトくんの手を握る。



「メグルちゃんは、永遠にボクを愛することを…誓うかな？」



「!!ち…ちかいます」



「ボクにどんなことをされても、耐えられる？」



「……うん」



「そう。じゃあ、キミをボクのお嫁さんにしてあげる」



「わ、私にも言わせて」



「くすっ…いいよ。ボクに何を求めるの？」



「もし…もし、ライトくんが、他の誰かを…愛すようなことになるなら。私を愛してる内に…必ず殺して。ライトくんの手で」



「誓うよ──」



「──でないと、彼女は自分を抑えている自信がないと思うから」



「ん？」



「ううん。なんでもない…」



ユイちゃんは自身の中にいるコーデリアに身体を乗っ取られないように抑え込んでいるはず。彼女の身体が乗っ取られないように、私も出来るだけ協力しよう。



「これで、契約は成立した…キミはボクのものだね？」



「そんなこと言って、私のこと最初からモノだって、言ってたじゃない」



「んふ。今からはちょっとランクがアップしたモノだよ？」



「う、うーん…喜んでいいのやら？」



神様の前で交わした誓いの言葉。決して許されない天使と魔族の恋。ライトくんの言った通り、私達の幸せは誰からも祝福されない。二人ぼっちの寂しい結婚式になった。



「(それでも構わない。私はライトくんとこの先もずっと一緒にいたい。例え彼が私の運命の相手じゃなくても…命が朽ち果てるその瞬間まで、傍にいたい。)」



ライトくんは泣いてくれないかもしれないけど



それでも私はこの人に愛されてると信じたい



「(愛にはいろんなカタチがある。私とライトくんの愛のカタチは歪で綺麗なものではない。)」



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