第18章 お似合いのカップル

「まぁ変態は許すとして…お花ちゃん。誰に向かって言ってるのかな？」



「っ………！」



表情を消したライトくんが低い声で言う。



「お花ちゃんはボクのものなんだよ？ボクの命令に従わなくちゃ。なんなら、この場で首輪を追加してあげてもいいんだよ？」



「何で持ってるの…」



何故か首輪まで用意していた。



「それがイヤなら、ここでは勘弁してあげるから、続けるんだ」



「(手首が千切れそうに痛い…本当にもう無理なのに…！)」



「目を潤ませちゃって。泣いてもいいけどボクが同情して手錠を外すことはないからね」



「ごめんなさい…本当に無理なの。許して…」



「んふ。許せないよ。キミには失望しちゃった」



「そ、んな……」



「もっと非道いお仕置き、しないといけないな───さあて。どうしようかなあ」



「っ…………」



「いつもの通りに非道いことをするお仕置きにはもう、飽きたし…だったら、今はこういうのが一番のお仕置きかなあ」



「(何をされるの…？)」



「──キミの代わりの誰か他の子に、同じことをやらせるとしよう」



「え!?」



「場合によっては…んふ…お花ちゃんを捨てて、その子に乗り換えてもイイかな」



「他の子に…乗り換える…？」



「だってキミ、ボクの言うこと聞くのイヤなんでしょ？」



「だからって、それは非道い…！」



「──どう非道いんだよ？非道いのはお前だろ？」



「っ………!!」



最後の方につれて声のトーンが急に低くなったライトくんにビクッと身体を震わせる。



「んふ。代わりなんてね、いくらでもいるんだよ。本音を隠して素直になれないキミに優しくするほど…──ボクは甘くないんだよ」



「(っ…こ、わい…ライトくんのこういう声…低くて、ぞっとする。)」



「んふ…よし。あの子にしよう。丁度良くウブな感じだし…きっと手錠も首輪も似合うだろうな。そして…手首から流れる血を優しぃく舐めてあげよう…お花ちゃんは大人しくそこで見ててよ」



「……っ……ま、待って！」



歩き出そうとするライトくんの手をパシッと掴む。立ち止まった彼は首だけをこちらに向け、私を見下ろす。



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