第13章 変態行為が大好きなマゾヒスト(√)
「それもやめて…!」
「えー…注文が多いなー。キミだってイヤらしい想像して顔赤くしてたクセに」
「ライトくんが変なこと言うからでしょ!」
「その上、すーぐ泣いちゃうから、嗜虐心がくすぐられちゃうんだよね」
「(嗜虐心…?)」
首を傾げるとライトくんは脇下に手を入れ、私を台から降ろした。
「お花ちゃーん?そーんなに可愛い顔で首傾げてキョトンとしてると、またキスしちゃうよ?」
「っ………!」
「んふ。慌てて口隠しても遅いよ。……んー……チュッ」
口を手で隠すと、ライトくんが手の甲にキスをする。ビックリして身を引いた私に、ライトくんは悪戯っぽくニヤリと笑った。
◇◆◇
【拷問部屋】
「何…?この部屋…」
「んー?何って、そりゃ、拷問部屋、でしょ」
「拷問部屋!?なんでそんな部屋が、ここに?」
「あー、心配しないでいいよ?ボクには、肉体をいためつけるほうのシュミはないからさ。安心して?」
「っ………!?」
耳元で囁かれ、いきなり抱き寄せられる。
「どうしていつも抱き寄せるの!?」
「お花ちゃんの抱き心地がいいから」
「放して!」
「ボクはね、女の子には気持ち良くなって、よがってもらいたいんだ。泣き喚くサマなんて見せられてもボクにはなんら、感じるところはないんだよね、んふ」
「話聞いてる!?」
「まあ、ボクたちの種族にはそういうのが非道く好きなヤツラがいたりするんだけどさ。───例えば、アイツとかね」
「アイツ?」
「んふ。お花ちゃんは知らなくていいことだよ。とにかく、ボクにはこんなもの、どうでもいいんだ。チュッ」
「っ!もう!また唇に…!」
不意打ちでキスされ、頬を紅潮させて、ライトくんを見る。
「だったら、その手に持ってるヘンな道具は何?」
「あ、これ?フフフ、ばれちゃったかあ。んー…なんだと思う?」
「(っ…見るからに、なんだか禍々しい形してる。)」
「──拷問ってのは、色々あってねえ。手や足や顔に苦痛を与えるものも多いけど。もっと別の場所も痛めつけることも…あるんだよ」
「え……」
「んふ。お花ちゃん、これの使い方、わかる?」
「全然わからないよ…」
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