第13章 変態行為が大好きなマゾヒスト(√)
「ふふ、ほんとーに可愛いなぁお花ちゃんは。小動物みたいに小さくって、肌も白くて、ふわふわしてて…ボクに頭からパクリと食べられちゃいそう」
「…食べないよね?」
「んふ。」
笑うだけで、ライトくんは答えてくれない。不安な目で見上げれば、ライトくんが手首を掴む。
「な、なに…?」
「本当は期待してるでしょ」
「し、してないってば!」
「遠慮しなくていいんだよ。お花ちゃんとボクの中じゃない。ほら、早く言いなよ」
「もっ…しつこい、ライトくん!」
「だーめ、逃がしてあげない。ボクとキモチイイことしようよ。今ならお花ちゃんのご期待に添うことができるんだから」
「だ、だから別に期待なんて…」
「ふーん…だったらなんで…」
「なっ……!」
「こんなに…胸が高鳴ってるんだろうねぇ?」
胸に耳を寄せ、ライトくんは私の心臓の音を聞いて、どこか高揚したような顔で笑う。
「この心臓がお花ちゃんの身体の隅々に血を送り出している…それを想像しただけで…」
「ひっ!」
首筋を這うように舐められ、ぞわりと鳥肌が立ち、小さく悲鳴を上げる。
「ふっ……んんっ……」
「や…め、てっ!」
「それはもっとヤッてってこと?」
「違う!」
「んっ……チュッ……ん……はぁっ……」
「きゃ!ちょ、ちょっとライトくん!違うって言ってるのに…!!」
首筋にキスをするライトくんのしつこさに私は必死に引き剥がそうとするも、力の差で適わず、どうしていいのか分からなくなる。
「あぁ…泣いちゃったの?お花ちゃん。涙、もったいないね。舐めとってあげる。……ん……チュッ」
「だ、れのせいだと…!」
ライトくんはぺろっと流れる涙を舌で掬い取った。胸をググッと押し返すも、手首を掴まれたまま、私の首筋や頬にキスの雨を送る。
「はぁ…本当に可愛い。可愛いねお花ちゃん。どうしてそんなに可愛いんだろうねぇ」
「ライトくん!いい加減に───……」
「ボクとやらしいコトしてくれるならキスするのやめてあげる」
「っ!んっ…しない…!」
「強情だなぁ。まぁいいか。別に今じゃなくてもいつでも機会はあるんだし」
「(絶対にないよ!)」
.