第13章 変態行為が大好きなマゾヒスト(√)
「ライトくん…」
「さすがはお花ちゃん!お目が高いねぇ。お望み通り、このボクが…キミの血を吸い尽くしてあげる」
「(私のバカ…何でよりにもよってライトくんを選んじゃうの。)」
「んふ。楽しみだなあ」
「っ…………!」
ぺろっと舌なめずりをされ、ぞわっとする。ライトくんを選んだ自分を今すぐ呪うべきか。もっと慎重に決めればよかった…。
「ほどほどにしとけよ。殺すのはNGだからな」
「一気に殺したりしないよ?ゆっくりとね、追い詰めてあげるさ」
「一気にもゆっくりもNGだ。とにかくヤるのも吸うのも勝手だが殺すのだけはやめておけ」
「…なんで?」
シュウさんの言葉に納得がいかないような顔をして、ライトくんは言う。
「そいつを殺すと面倒事を押し付けられるのはこっちだからな」
「面倒事?」
「色々と厄介なんだよ。分かったらその女を殺すのはやめておけよ」
「……………」
「そういうことはもっと早く言ってくれます!?危うく吸い殺されそうになったんですけど!!」
「面倒だった」
「め、面倒って…!!」
気だるげに言ったシュウさんの言葉にショックを受ける。
「でもお花ちゃんの血は普通の人間と全く違う匂いだよねぇ。何か理由でもあるのかな?」
「この子の血は彼女みたいに特別だってこと?」
「さあてねぇ。それは血を飲んでみないと何とも言えないけど…んふ。お花ちゃん、ボクがキミのおいしーぃ血を頂いて、その特別な血の秘密、暴いてあげるからね」
「別に匂いだけが甘いだけで味は普通だよ。だから秘密なんて何にもない」
「またまた〜。吸われたくないからって適当な嘘つくなんて酷い子だなぁ。ねぇ、キミの血はビッチちゃんみたいに凄く甘いのかな。それとも、別の味を楽しませてくれるのかなぁ」
「(私の血を飲まれる訳にはいかない…)」
「とにかく、そういうわけだから。死なない程度でな」
「はいは〜い、わっかりましたよ。んじゃ、お花ちゃん。これからヨロシクね〜?んふふ。」
「っ…………!!」
三つ子の中で一番苦手なのは
実はライトくんだったりする…
「(私、危ない人を選んじゃった…)」
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