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終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第12章 誤解とすれ違いの誕生日(‪‪❤︎‬)



「あ、アヤトくん…!待って!!」



冷たい視線を最後に向け、アヤトくんは行ってしまった。呆然とした私だが慌ててアヤトくんの後を追いかける。



「アヤトくん、いるんでしょ…?あの、さっきはごめんね。ちゃんと謝りたいから、出てきてくれないかな…?」



部屋の中には絶対いるのに返事もしてくれない。



「アヤトくん…お願い…出てきて…私の話を聞いて…」



それでもやっぱり返事はなくて、ドアさえ開けてくれない。



「(ぽっかりと心に穴が空いたみたい…)」



あれだけ幸せで満たされていた私の心は、一瞬で空っぽになる。アヤトくんが離れていってしまうかもしれない。嫌われたかもしれない。そう感じるだけで私はまた…胸が痛くなる。



◇◆◇


【玄関ホール】



「(どうしよう…このままはイヤだし、正直に誕生日プレゼントのことを話した方がいいのかな?)」



でも…全部話したら、せっかくのお祝いが…



ドンッ



「わっ……!」



「お花ちゃん!もう、下を向いて歩いてたら危ないよ」



「ライトくん…ごめん…」



「んー?お花ちゃん?なんだか浮かない顔してるねぇ。何かあったの?もしかしてアヤトくんと喧嘩でもしちゃった?んふっ…まさかね!」



「(そのまさかだよ…)」



「あれぇ?図星なの?」



「アヤトくんを…怒らせちゃった」



「……へぇ。お花ちゃんがぁ?」



「うん…」



「あんなにも仲睦まじいふたりがねぇ。ちょっと意外」



「それは……」



こうしてライトくんと話してるとこをアヤトくんが見たらまた誤解されちゃう…。そうなったらライトくんにも申し訳ないし…。



「んふ?」



「…その、大したことじゃないの。起きた時に傍にいなかったから…。ほら、ひとりで買い物に行ったでしょ。だから…」



「えぇ!?そんなことで怒るわけ?」



「一言伝えてからにすれば良かった」



「んふ。でも、伝えたら伝えたでお花ちゃんはひとりで外出なんかできないでしょ?」



「……………」



「ボクなら、お花ちゃんが多少のオイタしても、怒らないけどなぁ」



「え?」



「それに束縛なんて子供っぽい真似はしない。んふ。」



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