第10章 歪な関係で私達は
「はぁっ…ん…っ」
「はっ……んんっ……」
「…たまらないなぁ。見てるだけで、すっごく興奮してきたよ…。ねぇ、たまにはボクも混ぜてよ、アヤトくん…」
「えっ……!?」
興奮したライトくんが私に近づくも、それをアヤトくんが阻止する。
「な……!?」
「触んな。コイツはオレのだ。手ぇ出しやがったら…殺すぞ」
「…おやおや…怖いね、アヤトくん」
「諦めた方が利口ですよ、ライト。彼女の血を得ている分、アヤトの方が上手です」
「みたいだねぇ。あー、つまんないなあ。…だーかーらー、ビッチちゃん?」
「え……きゃ……!」
「ボク達も楽しんじゃおうよ」
「そうですね。彼女はアヤトに盗られましたが、まだ貴女がいました」
「え…きゃ…っ!」
「(あぁ…ユイちゃん。ふたりの相手は大変なのに…)」
アヤトくんの執着は
私の血に対してだけなんだろうか?
……最近は違ってきてる気がする
アヤトくんの私への執着。
私のアヤトくんへの思い
────血の繋がり。
「(私はアヤトくんが好きだけどアヤトくんの本心は分からないまま。私から告白すれば、アヤトくんも同じ気持ちを返してくれる。でもそれは…私が天使だからそう言ってくれているだけなのでは?そんな可愛げのないことをつい考えてしまう。)」
私達は
恋人のような甘い関係にはなれない。
でも……
きっと、それ以上に深く繋がってる。
「(たとえアヤトくんが私を好きでなくても…この"好き"という気持ちが自惚れからくる勘違いだとしても…この関係さえあれば…)」
私達は永遠に繋がっていられるんじゃないかと
浅はかに思ってしまう────……
newt…