• テキストサイズ

終わらない愛があるとしたら【ドS吸血鬼】

第9章 それが狂った愛でも



「たまにはいーじゃん。さっき拒まれて、オレ傷ついてんだけどー?」



「(そ、そんな…)」



「責任取れよ」



「せ、責任って…」



「…できねぇなら。」



「ひっ……!いや……っ!」



拷問椅子に降ろされそうになり、慌ててアヤトくんの首に腕を回す。



「ククッ、ほら、嫌ならやれよ。簡単だろ?」



「……………」



「泣いてもやめねーからな」



「(怖さと恥ずかしさが重なって…)」



「クッ、オマエ顔真っ赤。…いつでもいいぜ?ほら。」



「……っ……」



目を瞑ったアヤトくんを見て、逃げられないと誘った私は意を決してアヤトくんの唇にキスをする。



「こ、これでいい?」



「…はぁ、バーカ。こんなのキスの内に入るかよ。いつもしてるヤツは…こんなんじゃねぇだろ?」



「っ………!」



言われると思ったけど…!



「ほら、さっさとしろよっ!」



「きゃああっ!」



ぐんっと椅子に降ろそうとするアヤトくんに私は悲鳴を上げる。



「う、うぅ……っ」



泣きそうになるのを堪え、いつもアヤトくんがしているようなキスを真似て、唇を重ねた。



「……んっ、……ふ、ククッ」



「んっ……ふっ……んん……」



「っん…は、……やっぱオマエ下手だな。じれってぇ」



「んんっ!?」



「っは……ん……っ……」



「っ……はっ……んん。」



「ククッ、ほら、こんくらいやらねーと気持ちよくねぇだろ?」



「………っ」



「ま、とりあえずココに降ろすのは勘弁してやる」



最後に目尻にチュッとキスをしてアヤトくんは拷問椅子から離れた。



「(……助かった。)」



ホッと安堵の息を漏らす。



「(ちょっと冷たくあしらっただけでこんなに怒るなんて…アヤトくんだって本当は私のこと…)」



どうしても自分の都合のいいように考えてしまう。



「(ねぇ、早く…私を好きだと言って。)」



それが狂った愛でも構わないから



「(貴方からの愛が欲しい。)」



アヤトくんの方から先に好きだと言ってくれないと、私ばかりが好きみたいで不安なの。



「(どうか私の運命の人が、アヤトくんでありますように───……)」



next…
/ 390ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp