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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第10章 ※交淡如水 【冨岡義勇】 2 完


裸でいるあやに一応気を使ったのか、義勇の浴衣を貸してくれた。体には合わないが、無いよりはいいので着るというよりくるまると、布団の上に手足を投げ出して横になり、ぼんやりと天井を見る。義勇も浴衣に着替え、あやの隣に寝転がる。あやの顔を覗き込むとじっと見つめる。
「あや、体は痛くないか?」
「…色々痛いですが、自分も望んだので大丈夫です。」
微笑みながら義勇を見る。
「あや、よく笑うようになったな。」
「・・・?そうですか?」
「自覚が無かったか?初めて口づけをした位からやっと表情が出て来た。・・・鬼殺隊にいるくらいだからな、辛いことが沢山あったんだろう。」
あやは義勇なりに気を遣ってくれていた事が分かり、驚いたが嬉しかった。
「・・・義勇もよく笑ってくれるようになった。」
「・・・あやは子どもみたいで面白いからな。」
あやの頬を優しく撫でながら言う。その手が少しくすぐったくてあやは義勇の手を自分の手で包んで、「ふふふ」と身を捩りながら笑う。

「・・・・あや。明日の柱稽古は誰だ?」
「小芭内殿です。」
「あやは伊黒に気に入られているから大丈夫だな。」と言うと、顔を寄せて唇を重ね、手はあやの浴衣の胸元に伸ばす。指で突起を捕らえながら、膨らみを揉む。その行為に驚き、慌ててあやは義勇を見る。
「ぎゆう??」
「もう一回だ。伊黒だから大丈夫だろう?」
「大丈夫の意味が分からないのですが・・?さっき体のあちこちが痛いと言いましたよね?」
義勇はあやの浴衣の肩をするりと下ろし、白い肩をがぶっと甘噛みした後、耳を舐め、耳元で
「もう一回したい。嫌か?」と訊く。
「うぁ・・。い・・嫌ではないです。・・義勇、良い声でずるい。」
「・・嫌でないなら、もう喋るな。分からなくていい。見える所に跡を付けなかったら大丈夫だろう。」
ふっと笑いながら口を塞がれ浴衣の帯が解かれる。

次の日 当然だが、あやは動きが悪すぎて伊黒にかなり怒られた。


やっと義勇も「好き」と言葉にしてくれた。表情が乏しいのはお互い様だったらしい。そして意外と義勇との行為は濃厚だった。
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