第22章 ※炎虎 【煉獄杏寿郎】5 完
「あっ・・・あぁ。あっ!」
「君はここが弱いな。善いか?ではもっとここを攻めよう。」
「・・ふふふ。きょう・・寿郎さ・・ん。んん、あっ。意地悪。あっあぁ・・。」
「あや、それは最高の煽り文句だぞ。」
俺はあやの目が熱で潤むのを見るのが堪らなく好きだ。
もう何度も抱いた。でも何度抱いても足らない。俺の家にあやが住むようになってひと月以上が過ぎたが、俺が家に帰ると、あやは服を着ている時間よりも裸でいる時間の方が多いのではないだろうか。
あやは存外気が強かった。
最初こそ身持ちは固かったが、彼女があの夜「覚悟ができた」という言葉通り、素直に俺に心と体を許してくれた。
快楽に弱く、感じやすい。
俺が体中にキスを始めてあやの柔らかな所や硬くなっている所、いつもは閉ざしている体の奥を探っていくとすぐにどこもかしこもトロトロに溶けて首をいやいやと振る。善くなってくると甘い声を出しながら何度もゆっくり瞬きをして視線を泳がせるが、必ず直ぐにまた俺の目を見る。そして気を遣る寸前まで俺から目を逸らさない。
俺はその扇情的な瞳のせいで、昂りを我慢できなくなる。いつもは真ん丸に磨いた黒い宝石の様な瞳が、俺の与える快楽で少しずつ潤んできて、何とも艶のある光を放ってくるんだ。それが見たくていつもあやの体のあちこちを責め立てる。近くでその目の輝きの変化が見える様に何度も瞳を見つめてキスをする。
本人にそんなつもりはないんだろうが、俺に対してあんなに挑戦的な目を向けてくるのはあやだけだ。そんなあやが可愛すぎて俺はあっさりその深みに嵌った。
ある日の夜・・いや朝という時間か?・・まぁ、何度かあやの中で果てた後、ベッドにうつ伏せになって放心しているあやの白い背中が艶かしくて俺はまた舌を這わせる。「あっ」と顎を上げて甘い吐息を吐く。俺を潤んだ黒い瞳が見る。その瞳に背筋がゾクゾクして、熱を持ち始めたペニスを暖かく絡みつくあやの中でまた甘やかして欲しくなった。
あやの背中に覆いかぶさって、首筋や肩口を舐めてやさしく噛む。その度に可愛い声が響く。俺は唾をごくりと飲み込む。