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桃紅柳緑【鬼滅の刃】【R18短編集】  

第21章 炎虎 【煉獄杏寿郎】4


俺はすぐに車を出させて、高橋に連絡をする。
車のナンバーと、昨日あやの時計に付けておいた超小型のGPSの位置を確認させる。車数台とバイクをこちらに向かわせた。

・・・・俺のせいだ。俺のお気に入りの子だから連れて行かれた。俺の周りで挑発するような動きがずっとあったのに、なかなか俺が動かなかったから、俺の目の前で攫って見せた。
・・・・もし殺す気なら俺の目の前で殺していた。
そうでなく、ただ攫った。

考えられる事態の最悪は、今、車の中でクスリを打たれている。
もう一つの最悪は、車の中で乱暴されている。
楽観的な予想として俺へのただの挑発であるならば、今は拘束されて移動しているだけ。
それならば攫った二人も運転手も大して何も知らない入ったばかりの構成員か金で雇われたその辺の半グレか。
どれにしても、攫った奴の所に行くまでに取り戻さなくては。彼女を交渉の商品にされるとかなりマズイ。

・・久々に体中の血が湧いている。ぞわぞわと毛が逆立ち、額に血管が浮いているのが分かる。爪が食い込んで血が滲むほど拳を握りしめていたので、替わりに車に隠してあった新型の拳銃を握った。

車ごとぶつけて無理矢理バンを停めるか?タイヤを撃ってパンクさせるか?運転手を撃つという手もある。それであやが無事ならば。
・・・もし無事でなければ・・・・何をするか自分でも分からん。
落ち着け・・落ち着け・・・。これでは相手の思うツボだ。俺を挑発してどうするつもりだ?
相手は誰だ?
鬼舞辻組か?
それ以外だと・・・?

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