第1章 出会い
「ディアちゃん。」
「ついでに、この子にも自由に生きるよう言ってやってくれないかい。」
ギガンがジェハにそう言うと、ディアが口を開いた。
『あたしは、自分の意志でっ!』
「恩返しなんていらないよ。いつまでも馬鹿な事言ってないで、恋の一つや二つしておいで。そうすりゃ何が幸せか分かるさ。」
ポンとディアの肩を優しく叩くとギガンは去って行った。
「恩返しって?」
グッと拳を握り俯くディアに、ジェハが優しく声をかける。
『、、小さい頃に両親が死んでから、船長が面倒を見てくれたの。父がこの船に乗ってたから。』
「そうだったんだ。それでギガン船長の為に戦いたいと?」
ジェハの問いかけに、ディアはコクンと頷いた。