第1章 first contact ...
その後私はと言うと、衝撃的なハンサム具合に思わず呆気にとられ、ストンと椅子に腰を降ろしてしまった。
一瞬、ストーカー?なんて思った自分が少し恥ずかしい。あれだけのハンサムにストーキングされる理由もないし、一度見たら忘れるはずがない。
だから、やっぱり初めて会った人だ……
ぼんやりと…軽くなった肩を撫でた。
こーゆーの、前にもあったなぁ~~。
前は、肩の上を払った感じだったけど……
そういえば最近あのお客さん、お店に来ないなぁ
他に美味しいお店でも見つかったのかなぁ?
目の前には、まだ半分くらいパンケーキが残っている。
美味しい生クリームもフルーツも、まだ充分過ぎるほどに……
「美味しい……」
軽くなった肩で、私は残りのパンケーキと生クリーム、フルーツ全てをキレイに平らげると
沢山買ったパンを手に提げ、店を出た。
だけど頭の中はさっき会った五条さんの事でいっぱいで……
また、会えるのかな?今日のお礼もしたいし……
ん?でも、向こうが勝手に相席してきて、勝手にお金払っ……
いやいやいや、だめだめ。
どんな理由があろうと、ご馳走になったんだもんね!
ちゃんとお礼しなきゃ。
……でも、きっとからかわれただけ、だろうな。
私が伝えたの名前だけだもんね。お店の場所なんて解るはずないし!
美味しいパンケーキご馳走になったんだから、それだけで今日はラッキーだった!うん!そうそう!
でもあれだけハンサムなんだから、目隠し外してくれたらもっと楽しかっただろうな……
五条さんの瞳の色を思い出すと、思わずニヤけてしまった……
ぐるぐると頭の中を廻る五条さん。
うん。フラれたって、私は元気!私は大丈夫!!!
明日も頑張ろう!!!
そんな事を考えながら家路に着いた。