第20章 最終章 未来
「おいお前ら…」
5年生達が各委員会の勧誘をし始めたら、今度は6年生が咳ばらいをしながら5年生の後ろに立った。何やら怖い顔で・・・
潮江を筆頭にみんなが怖い顔で5年生達を睨んでいた。
「俺達6年を差し置いて編入生の勧誘たぁ、いい度胸してるじゃねえか!」
「和歌菜!!入るなら体育委員会に!!!」
「…図書委員に」
「お前達、今はそんなバヤイではない。まずやる事があるだろう。伊作」
「うん、準備はできてるよ。」
と、6年生の皆さんの前に出たのは立花と善法寺だった。
2人は何やら風呂敷に包まれた物を持って彼女の両脇に立ち・・・「「せぇ~…の!!」」の合図で彼女の周りを見えないほどのスピードで動き始めた。同時に彼女は全身がムズムズするような感覚に襲われ目をギュッとつぶった。
『へっ!?やっ…何々?!いやぁ~!!』
と、彼女が変な声を出すものだから3年生以上の生徒達はちょっと不思議な感覚になったがすぐに立花と善法寺が動きを止めて彼女の変な声の正体が分かった。
「和歌菜、目を開けてみろ」
『ん…んぇ?へっ!?』
目を開けて、自分の身に何が起こったか見てみると・・・
さっきまで女物の着物を着ていたが、いつのまにか忍たまの制服に変わっていた。
しかも普通の制服とは違い、形はくノ一教室のゆきやともみと同じだが布はちゃんと4年生と同じ紫色の制服になっていた。
「こんなこともあろうかと、留三郎が制服を用意し私と長治が手直しをしておいた。忍たまとは言え女人、服装はきっちりしていた方がいいだろうとね。我々からの編入祝いだ。」
と、立花を筆頭にさっきまで勧誘で揉めていた6年生達もみんな彼女を見てニコニコと笑っていた。