第17章 秘密
『滝夜叉丸!!!』
あの夜からさらに数日経った頃・・・
この日の4年生は何やら揉めていた
『さっきの体術の授業何なんだよ!!』
「ん…なんだとはなんだ?」
『さっきお前、手抜いただろ?』
授業終わりのお昼前、
若月と滝夜叉丸が何か揉めていた。
喜八郎がその間に座って、あくびをしている
近くを通りかかった三木ヱ門と守一郎が3人に近づいてきた。
「なんだうるさいなお前達。」
「よぉ!実技お疲れ!!」
『あっ!!三木ヱ門!守一郎聞いてくれよ!!こいつが…!!』
「なんだ?」
「滝夜叉丸が、若月の身体に触れそうになった時遠慮しちゃってわざと負けたんじゃないかって怒ってるの」
と、喜八郎が若月に代わってさらっと説明する。
それを聞いた2人は、あぁ~と声を上げたと思ったら三木ヱ門がプッ…と笑い始めた。
「プッフフ…!!情けないなぁ~滝夜叉丸!!女と分かった途端にこの様とはな…!」
「なっ…!私はそんなつもりでやっていない!!ただ私みたいに教科の成績も実技の成績も優秀な私は女性相手に本気になるのも烏滸がましいと思い気を遣ったのだ!淑女にも優しい私は…」
『それが余計だって言ってんだよ!!オレに気ぃ使ってんじゃねえよ!気持ち悪い!!』
「なんだと!?貴様なんぞ私が本気を出せば…!!!」
と、庭でガミガミ揉めている5人に「おーーい!!」と、遠くからタカ丸の声が聞こえてきたため5人は一気にそっちを見た。
「おや、タカ丸さん。」
「どうしたんですか?」
「はぁ…はぁ、学園長が4年生を呼んで来いって」
「学園長先生が?」