第5章 母校
今日は休暇をもらって
先日消太くんに伝えた通り、
雄英高校に挨拶にきた。
「遠い所、すまないね!」
根津校長は向かいのソファーに座り
紅茶のカップをカチャカチャと音を立て飲んでいる。
耳がピコピコ動いていてとても可愛らしい。
「いえ、こちらこそ。
お誘い頂いたのにすぐに返答できず、申し訳ありませんでした。
イレイザーヘッドにお伝えした通り、こちらでお世話になります。
お力添えできるよう、頑張ります。」
「我が校は自由な校風が売りなのさ!
それは教師も同じこと。
君は君らしく教育にあたってほしい。」
「はい!では来月から正式によろしくお願いします。」
懐かしい母校。
ここでの思い出は決して楽しいものだけではなかったけれど、私の経験を活かして多くの人を救うヒーローを育てる。
新しいことを始める時、
私は決まってドキドキする。
今年度の新入生、どんな子達がいるのかな。
まだ見ぬ、私の初めての生徒達。
ん〜、楽しみ!!!
期待に胸を膨らませながら校長室を後にした。