• テキストサイズ

partly cloudy 【ヒロアカ】

第34章 踏み出す一歩






目が覚めるとカーテンの隙間から日差しが差し込んでいた。


「え!?!?夢!?!?!」



ガバッとベッドから勢いよく起き上がった。
身体が動くようになり、声も出せた。
リカバリーガールとお医者様のおかげだ。


「………うるさいぞ。」



声のした方向に目を向けると
見慣れた黄色い寝袋が転がっていた。

まさか、寝袋持参してきてたとは………


ゴロンと寝袋が回転して消太くんの顔が見えた。
相変わらず顔色は悪いし、無精髭。


「お、おはよう………」

「声、治ってよかったな。」


消太くんは寝袋から這い出て
私のベッドに腰を降ろした。



「何の夢見たのか知らんが、
昨日のは夢じゃないからな。
無かったことにするなよ。」


私の顔色を窺うように覗き込んでニヤッと笑ってから、頭をポンポンと撫でた。
ボッと顔が赤くなるのがわかる。


夢じゃない………。
好きって言われて………
キスして………


夢じゃないんだ。


「夢みたい!!!!」

「っおま…急にでかい声出すなよ、
山田じゃないんだから。」

「あ…ごめん、声出せるの嬉しくて…」

「声が出た事、バァさんに伝えてくる。
大人しくしてろよ。」



そう言って消太くんは病室を出て行った。




/ 446ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp