第31章 あたたかい場所
「皆さん、お世話になりました!!」
私の瓦礫撤去のお手伝いは終了。
ホークスの羽はすっかり生え揃ったようで
作業中も伸び伸びと飛び回っているのが目に入った。
なので、当初の日程通り雄英に戻ることにした。
「クラウディア!また来てな!」
「さみしくなるっちゃね…」
「またラーメンば行こう!」
ラーメンに連れて行ってくれたおじさん達や
一緒に作業していた人達がたくさん声を掛けてくれた。
お土産もたくさん持たせてくれたので
自分で買ったのは、ひざしくんとオールマイトに気持ちばかりのお菓子。
それと消太くん用のコーヒー豆のみ。
「また、遊びに来ます!」
見送ってくれた皆さんに手を振って雲で浮き上がった。
いつもなら、ホークスも顔を出してくれるんだが
今日は復帰直後で忙しいのか、それとも自分を振った相手など見送りたくもないのか……。
ホークスの姿は見えなかった。
少しだけ、後ろ髪を引かれながらも
あたたかい第二の故郷を後にした。