第31章 あたたかい場所
辺りが薄暗くなってきた頃、
今日の作業は終了。
エンデヴァーさんのお見舞いに病院へと顔を出すと、リカバリーガールのおかげで殆ど治り明日には退院できるという。
「クラウディア、世話をかけたな。」
「いえ、そんな!
私はリカバリーガールを乗せてきただけですので!
退院できるそうで、良かったです。
焦凍くん。
テレビの中継みて応援していたらしいですよ!」
「そうか、格好悪い姿を見せてしまったな……。」
「格好良かったですよ。
きっと伝わってます。大丈夫です。」
「……そうか。」
エンデヴァーさんとそんな話をしていると、リカバリーガールが部屋に入ってきた。
「クラウディア、来てたんだね。
あたしゃ明日帰るけど、お前さんはどうするんだい?」
「私はもう少し瓦礫の撤去作業をお手伝いしてから戻ります。
帰りは送れなくてすみません。」
「いいんだよ。
帰りは急ぐこともないしね。
ゆっくり帰るよ。」
「エンデヴァーさんも新幹線ですよね。
お気をつけて。」
「ああ、ありがとう。」
「それでは、長居するものアレなのでそろそろ失礼します。お大事になさってください。」
エンデヴァーさんが軽く手を上げてくれたのを確認してから病室を出た。