第27章 仲直りと夜の空
寮に戻ってシャワーを浴びてから
私はパソコンと教科書を交互に睨めっこしていた。
コンコン。
「はーい?」
自室のドアがノックされ、
ドアに向かって声をかける。
ドアを開けるために席を立った。
「……俺。」
ドキッとして開ける直前で動きが止まる。
“俺”って……。
まあ、声でわかるけどさ……。
「ま、間に合ってます。」
「……開けるぞ。」
入っていいと許可を出していないのに、声の主はガチャッとドアを開けた。
かなり顔色の悪い消太くんが立っていた。
目の充血と隈も酷い。
「入っていいか?」
どうぞ、とジェスチャーで伝えて
中に入るよう促した。