第25章 強敵
文化祭を終えて
通常運転の日常に戻っていたとある日。
編集部から正式に招待状が届いた。
「コレ着てね♪」とご丁寧に編集長直筆のメモ書きと共にドレスまで送られてきた。
ヒーロー服での参加ではダメなのか……。
げんなりしてしまう。
「ひざしくーん……。
ちょっといいかなぁ……。」
私は届いた招待状を手にひざしくんの部屋を訪ねた。
「おお、どした?」
中に入れてもらってあらましを説明した。
消太くんの部屋と違って生活感に溢れているが、それでいてきちんと片付けられている。
「でね、エスコート役として一緒に行ってもらえないかな〜っていう相談。」
「もちろん二つ返事でOKよ!」
「よかった〜、ひざしくんしか頼める人いなくて。消太くんは絶対嫌がるだろうし。」
「……まあ、それはそうだな!
あいつノリ悪ィ上に愛想ないからパーティーは絶対向いてねーもん!ha ha」
ひざしくんが引き受けてくれて一安心だ。
パーティーは慣れているだろうし、気心知れた兄貴分。
こういう時、こんなに頼りになる存在はいない。
おニューのスーツ着ていくぜ!と鼻唄を歌いながら気合い充分のひざしくんにもう一度お礼を言って部屋を出た。