第10章 導く人
保須でのテロ事件、
職場体験中の生徒3名が現場に居合わせた。
脳無と呼ばれる敵は現場に居合わせたヒーロー達によって殲滅、
また世間を騒がせていたヒーロー殺しもNo.2ヒーローエンデヴァーに寄って確保、および逮捕されるに至った。
というのが、世間へ公表された内容。
実際は緑谷、飯田、轟の3名で
ヒーロー殺しと応戦したとのことだった。
保須警察署署長、面構警部から
根津校長に連絡があり、世間にはそうに公表するため
学校では厳しい処分は与えず、
注意喚起でとどめておいてくれ。と直々に依頼があったそうだ。
まったく、無茶をしてくれる。
オールマイトの所には
どうやら緑谷の職場体験先、グラントリノさんから
お叱りの電話が来たようだ。
ペコペコしながら職員室を出て行った時はおそらくその電話だったのだろう。
俺もエンデヴァーさんとマニュアルさんの所へ
謝罪の電話を入れねばならない。
ほんっとに、手のかかる生徒だ。
霞は毎日のように
心操の体力強化に付き合っている。
そして空き時間に集中して
期末テスト用の問題用紙と向き合っている。
鬼のような形相なので
ミッドナイトにシワが出来るわよ!!と心配されていた。
一人の生徒に
肩入れしすぎるなって言っても
まったく聞かない。
霞の場合、一人の生徒ってゆうより
すべての生徒に肩入れしている気もするが……
まあ、なんにせよ
コイツもほんっとに手のかかる後輩だ。