【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜
第9章 渡さない*
バーボンはそよ香の首筋や鎖骨に
淡紅色の花びらを散らしていく。
その度にしなやかに反る背中の隙間に手を入れて
ブラジャーのホックを外した。
「やっ…あむろさん!」
胸を締め付けていた下着が緩み
呼吸はいくらか楽になった。
吸った酸素の分だけ声をだすがあっけなく唇は塞がれる。
「んん!」
「今は、バーボンです」
バーボンの唇が離れると今度は大きな手が
下着の隙間から直接そよ香の肌に触れた。
「ひゃぁっ!?」
悲鳴にも似た甲高い声が何もない部屋に響く。
思わず両手で口を押さえてしまい、
バーボンはその一瞬のうちに下着を一気に捲り上げた。
薄桜色の形の良い乳房に、桃色の蕾が遠慮がちに主張する。
「やだ…っ!やめて、バーボン…」
「あなたはただの飼い犬ですよ。主人に命令ができるとでも?」
二つの膨らみを手のひらで優しく包み込む。
小ぶりな乳輪を舌先でなぞるうちに
そよ香の震える声が漏れ始めた。
「あっ、あ…っ、やめ…!」
焦らされ続け、脳まで溶けてしまいそうな快楽に
そよ香は目を細めてバーボンを見つめた。