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【沖矢昴・安室透夢】 Madeira〜琥珀色の姫君〜

第8章 メモリー





「その血を使って一体何をする気なんだ…」



あのボウヤや志保の身体を縮めた薬と

何か関係があるのか…?




あともう少し、あともう一歩というところで

マデイラの真相は再び闇の中に姿を隠してしまう。



タバコ煙のように、上がっては掴む前に消える。

空を掴んだ手のひらは自分をあざ笑っているかのようだ。



(焦らされるのはあまり好きではないんだが…)



灰皿に山になってしまった吸い殻を片付けながら

少しだけ苛立つ自分が可笑しかった。









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