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イケメン戦国/お殿様!って言わないで

第19章 宣戦布告


『宣戦布告…?』

織田軍と戦争を始めようっていうこと?


「ちなみに言っておくが、俺が神仏を冒涜したとして、顕如からは目の敵にされている。」

(それはなんとなく解る気がします…。第六天魔王と呼ばれてるくらいですもんね。)

「だが、元就なんぞに恨まれる覚えはない。なぜなら…。」

『何故、元就様が我等 織田軍に攻撃を!?毛利軍とは和睦を結んでいるはずでは?』


本家・信長よりも先に、三成が理由を教えてくれた。


「…と、いうわけだ。」

大袈裟に両手を挙げて、本家・信長が やれやれという顔をする。


『しかし、顕如と手を組まれたとなると厄介だな。

奴は、本願寺背後にある大阪湾の制海権を握ってる。

陸から幾ら包囲したところで、痛くも痒くも無いってことだ。』

政宗は眉間に皺を寄せながら言う。


(制海権…海上での貿易を取り仕切る権利ってことだよね。

それじゃ大量の武器は、大阪の港から運ばれたんだ。)



『厄介ついでに もうひとつ。』

『まだなにか?』

『甲斐の虎・武田信玄と越後の龍・上杉謙信も存命のようで。こちらも信長さまの首を狙っているとのこと。

信長さまのお首は、引っ張りだこですな。』


(う、嬉しくない…。ん?武田信玄に上杉謙信?)

『嘘でしょ…。』

今日 会ったばかりの顔を思い浮かべる。

(あの優しい信玄さまも、ちょっと怖いけど頼りになる謙信さまも、私達の…私の敵ってこと?)

『嘘ならば どれ程よかったかと。残念ながら私の斥候は なかなか優秀でして。

信玄と謙信らしき輩が、既にこの安土に潜伏しているといる情報を掴んでおります。』

『…っ!』
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