第13章 番外編☆たのしい豆まき
蘭丸『はい、どうぞ。』
ひな『あっ、ありがとう!…って蘭丸くん!?』
いつのまにか蘭丸が、追加の豆を持ってひなの横に立っていた。
蘭丸『佐助殿ばっかり相手にしてズルいー!俺とも遊んでよ。』
くいくいっ、と指で手招きする。
ひな『売られた勝負は買う!』
蘭丸にも豆を投げる。
だが予想どおり、何事も無いように避けられて一粒も当たらない。
佐助『仕方ない。これでは勝負になりませんね。
では、こうしましょう。信長さまに豆を当てられたら、俺達も負けたということで。』
ひな『ほんと?うん、解った!』
ひなは急いで天守へ向かう。
あ、やっぱりここにいた。
本家・信長『ひなか、待ちくたびれたぞ。さて、普通に投げたところで俺は当たらぬ自信があるが。』
ひな『そうですよね。私も信長さまには当てる自信がありません。考える時間が欲しいので、少し休ませてください。』
うーん、とひなが唸っている。
ひな『あ、そうだ、信長さま。途中で「こんぺいとう」を貰ったんです。あーん、してください。』
ニッコリとひなが微笑む。
本家・信長『あーん?口を開けろということか?』
本家・信長が、あーッと口を開ける。
信長さま、なんか可愛い。その口に、ひなが放り入れたのは…。
本家・信長『(カリッ)ん?これは…。』
ひな『はい、節分の豆です!舌に当たりましたよね?
やったー、私の勝ちですよ!』
えへへ、と笑う。
佐助・蘭丸『えええー…。』