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イケメン戦国/お殿様!って言わないで

第13章 番外編☆たのしい豆まき


よーし、これで殆ど、お豆ぶつけられたよね!

ふふん、と鼻高々でひなが廊下の角を曲がる。

秀吉『おっと!やっと来たか。』

ひな『秀吉さん!わっ!』

秀吉は軽々とひなを横抱きにする。

ひな『ちょ、ちょっと、秀吉さん!何するんですかっ!』

秀吉『ん?何もしないさ。でも、この体勢なら豆は撒けないだろ?』

確かに。豆の入った袋を持つ両手は、秀吉の目の前だ。

困った…。なんとかしなくては。

秀吉はひなを離しそうにない。

ひなは意を決して秀吉の首に両手を回して自分から抱きついた。


うぅっ、恥ずかしい!


秀吉が動きを止めた、その一瞬。

ポンッ!

肩に豆を落とす。

秀吉『なにっ!』

ひな『鬼は外、です。』

耳元で囁くと、秀吉の耳が ほんのり赤く染まっていた。

秀吉『まいったよ。離したくは無いが、負けは負け、だな。』

はぁ、という溜め息と共に、秀吉は ひなを解放した。

秀吉『あとは忍の二人と信長さまだけだな。…手強いぞ。』

頑張れよ、と励まされ再びひなは歩きだす。


ひな『さて、と。佐助くん、いるんでしょ?』

ひなが上を向いて叫ぶ。

カタンと天井裏の一部が開いて佐助が顔を出した、

佐助『にんにん。ひなさん、どうして解ったんだ?』

心底 不思議そうな顔だ。

うん、いつも私の事、見てるって言ってたからね。

ひな『佐助くんは、この豆撒き大会を企画してくれたから、私も正々堂々と戦うよ!』

佐助『ひなさん…。いい武将になったね。』

佐助くんが涙を流して喜んでいる。

ひな『や、武将では無いから…。佐助くん、いざ尋常に!』

佐助『望むところです!』

パラパラパラッ!

ひなが豆を撒く。佐助は器用にクナイで弾き飛ばす。

あぁっ、もう手持ちの豆が底をつきそう!
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